アレルギー外来

アレルギー専門医の院長はこれまで、国立成育医療研究センターアレルギー科、さいたま市民医療センター、帝京大学医学部附属溝口病院といった地域中核病院で、さまざまなお子さんのアレルギー診療を行ってきました。

その経験を活かして、最新かつスタンダードな治療を行うことを基本としつつ、生活に密着し長期間付き合っていく病気だからこそ、それぞれのライフスタイルに合った医療を一緒に考えて提供していきます。 「これはアレルギーの症状なのかな?」などちょっとした疑問や不安でも、お気軽にご相談ください。
気軽さがクリニックの良いところです。

アレルギー外来で対応している主な病気

  • アトピー性皮膚炎
  • 食物アレルギー
  • 気管支喘息
  • 花粉症
  • アレルギー性鼻炎
  • 結膜炎(花粉症) など

アレルギー外来で行っている主な検査

  • 血液検査
  • 皮膚テスト
  • 食物経口負荷試験
  • 呼気NO検査 など

アレルギー外来は水曜日を除く毎日行っています。

WEB予約について

アレルギー外来は受診希望日時の35日前から当日朝8時までWEB予約が可能です。

アトピー性皮膚炎にはプロアクティブ療法も行っています

アトピー性皮膚炎は治らない病気であると思い、不安になっていませんか?かゆみや肌が荒れた状態は仕方がないと、治療をあきらめていませんか?
薬物療法・スキンケア・悪化要因対策を3本柱とした正しい治療を行うことで、ほとんどの方がかゆみのないつるつるな皮膚状態を保つことができます。

薬物療法のコツはそれぞれの重症度に応じたステロイドの塗り薬の「減らし方」にあります。軽症であれば、すぐに中止したり自己流で減らしてもうまくいきますが、そうでない場合は、ぶり返してしまいます。
当院では、湿疹の改善と悪化をくり返しているような場合には、つるつるの皮膚状態を保ちながら徐々にステロイドの塗り薬を減らしていく「プロアクティブ療法」を行っています。最終的には保湿剤だけで皮膚のつるつるが維持できるようになります。
スキンケアや悪化要因の対策についても、実践的な方法を、パンフレットなどを用いて時間をかけてご説明しています。

アトピー性皮膚炎は、かゆみのために夜間十分眠ることができず、成長ホルモンの分泌が低下して身長が伸び悩んだり、日中の集中力が低下して学習に障害が出るなどの悪影響があります。また、食物アレルギーや気管支喘息の発症リスクの一つと考えられていて、皮膚の話だけにはとどまらないため、その治療はとても重要です。

皮膚に長引くかゆみがあったり、気がつけばいつも皮膚をひっかいていたりする場合は、ぜひ一度アレルギー外来でご相談ください。

食物アレルギーでは食物経口負荷試験を積極的に行っています

現在の食物アレルギー診療の原則は「正しい診断に基づいた必要最小限の原因食物の除去」です。食べると症状が誘発される食物だけを除去し、原因食物によっては、症状が誘発されない”食べられる範囲”までは食べることを目指します。
その正しい診断のために不可欠な検査が、実際に食物を食べて症状が出るかどうかを確認する食物経口負荷試験です。

当院は、厚生労働大臣が定める施設基準を満たした小児食物アレルギー負荷検査実施医療機関です。アレルギー専門医の院長が、外来で安全に配慮しながら食物経口負荷試験を行っています。
診断がついた後は、食物経口負荷試験の結果をもとに食べられる範囲を明らかにして、ご自宅では症状の出ない安全な範囲内で摂取していきます。

食物を除去するということは、本人にとってもご家族にとっても負担の大きいことです。食物アレルギーが治るように、少しでも生活上の制限が少なく済むように、精一杯サポートいたします。

2022年2023年
食物経口負荷試験実施数36件134件

気管支喘息のコントロールに呼気NOを用いています

当院では気管支喘息の長期管理のために、小児気管支喘息治療・管理ガイドラインで推奨されている気道炎症の客観的指標である呼気NO(一酸化窒素)を測定しています。
そうすることでより良いコントロールが可能となり、発作が起きにくくなるとされています。
呼気NO検査はお子さんでもゲーム感覚で検査することができます。

花粉症・アレルギー性鼻炎の治療はぜひご家族で

症状がそれほど強くない場合は、アレルギー症状をやわらげる抗ヒスタミン薬の内服薬・点鼻薬・点眼薬などを、単独で使ったり組み合わせたりして治療します。
スギの花粉症とダニのアレルギー性鼻炎で症状が強い場合には、根本的に治すことが期待できる唯一の治療である舌下免疫療法を行っています。
1日1回小さなタブレット錠を舌の下に置いて、1分間溶けるのを待って飲み込むだけなので、それほど難しい治療ではありません。
5歳から行うことができます。ただ、舌下免疫療法の治療期間は3〜5年間と長いので、親子や兄弟で一緒にがんばるのがおすすめです。

当院で舌下免疫療法を開始する際の一般的な流れは下記の通りです。

舌下免疫療法の流れ
  • 初回
    診察と血液検査
  • 2回目
    血液検査の結果説明と初回服用(院内で30分間待機)
  • 3回目
    2回目の1週間後の診察
  • 4回目以降
    問題がなければ1か月間隔で受診(オンライン診療との組み合わせも可能)

舌下免疫療法については下記のページもご参照ください。

加熱全卵粉末「ミルステップegg」を取り扱っています

国立成育医療研究センターを中心とするグループは、2016年に、湿疹がある赤ちゃん湿疹をしっかり治療した上で離乳期早期から卵を摂取することで卵アレルギーの発症を予防できることを報告しました(プチ研究)。

その研究結果に基づき、国立成育医療研究センター指導のもとで開発された加熱全卵粉末がミルステップeggです。ミルステップeggは離乳食やミルクに溶けやすい粉末・顆粒状の補助食品で、1日1包摂取します。

湿疹をしっかり治療した上で、ミルステップeggを半年間摂取することで、卵アレルギーの発症予防が期待できます。湿疹がある(あった)赤ちゃんや、離乳食で卵を開始するのが不安な方離乳食用の卵調理の手間を減らしたい方などにおすすめです。

2023年1月現在、ミルステップeggは当院を含む限られた医療機関のみでの取り扱いとなっています。興味がございましたら、ぜひ当院のアレルギー外来でご相談ください(使用上の注意点の説明などのため、受診が必要です)。

製品に関する詳しい情報は株式会社ビー・ケースのウェブサイトをご参照ください。

アレルギーの病気についてさらに詳しく知りたい方は